バカな男 バカな男 8 いつものメンバーで飲んだあと、店の前で滋の車に一緒に乗り込もうとしてる牧野の肩を掴み、「牧野は俺が送る。」と言うと、牧野は戸惑ったような顔をしたが、俺は気付かねぇ振りをして、滋の車のドアを閉めた。 F3がニヤつきながら、俺の肩を叩き... 2020.07.30 バカな男
バカな男 バカな男 7 帰国祝いでいつものメンバーが店に集まった。あきらが選んだ店はラフな雰囲気の内装で、飲み物も自分でカウンターに頼みに行くというシステムだが、来ている客はさすがあきらが通う店だけあって、名の知れた2世たちが揃ってる。 金曜ということもあ... 2020.07.30 バカな男
バカな男 バカな男 6 20日後、俺は日本に帰国した。この若さで日本支社の支社長に就任したことで、ニュースにも大々的に報道され、話題になったが、徹底したマスコミ管理とクールな対応で、騒ぎも短期間に鎮まった。 これだけニュースになれば、牧野の耳にも俺の帰国の... 2020.07.30 バカな男
バカな男 バカな男 5 姉ちゃんの電話を通してあいつの本音を知ってから俺はすぐに動いた。 まずは社長であるババァにアポをとる。同じNYの同じ会社にいながら、直接会うのは久しぶりかもしれねぇ。 電話でも会議でもなく直接オフィスに出向きたいと言った俺に、... 2020.07.30 バカな男
バカな男 バカな男 4 『幸せになって』昨日あいつから言われた別れの言葉が、何度も何度も頭にリピートする。 オフィスのデスクで一晩一睡もしないで過ごしたのははじめてだ。出勤してきた秘書の西田がそんな俺に一瞬驚いた顔を向けたが、すぐにいつもの冷静さな声で、「... 2020.07.30 バカな男
バカな男 バカな男 3 牧野と交わした約束の4年をとうに過ぎ、今年で6年目。4年目の冬、「あともう少しかかりそうだ」と言った俺に「わかってる。」と、小さく微笑み、それ以上何も言わなかったあいつ。俺はそれをいいことに、ずるずるとNYでの生活を続け、気付けば... 2020.07.30 バカな男
バカな男 バカな男 2 「おまえとメイドがいちゃついてる」類の言ったこの言葉の意味がおれには全く理解できなかったが、あきらと総二郎も苦虫を噛み潰したような顔をして俺をみている。 「まぁ、司もここに座われよ。落ち着いて話そうぜ。類、おまえもはじめからとばすな... 2020.07.29 バカな男
バカな男 バカな男 1 「西門さん?今電話いい?」 「おー、牧野。どーした?」 「あのね、滋さんからちょっと聞いたんだけど、……来週NYに行くんでしょ?」 「ああ。向こうで知り合いのパーティーがあるから行くけど、それがどーした?」 「あの... 2020.07.29 バカな男