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総務課の牧野さん

総務課の牧野さん 33

今日はいつもより30分早く出社した。まだ総務課のメンバーは誰も出社していない。少しだけ緊張しながら、全員のデスクを白い布巾で丁寧に拭いていく。 なんて説明しよう…………。支社長とのこと聞かれたらどうやって言えばいいだろう……。昨日か...
ビターな二人

ビターな二人 20

「あたしも、ずっと好きだったよ。」 牧野から発せられた言葉。俺と同じように、『ずっと』という所を強調してくれるこいつに、想いが溢れ出す。 牧野がくれた触れるだけのキスじゃ全然足りなくて、隣に座るこいつを引き寄せて、最初から激し...
ビターな二人

ビターな二人 19

お風呂から戻ってくると、もうすっかり外は暗くなっていた。20時には花火が打ち上げられる。 「腹減った。」道明寺がそう呟くのと同時に、部屋がノックされ食事の用意が始まった。 和食の豪華な御膳とビール。旅の締めには最高のご馳走。向...
ビターな二人

ビターな二人 18

道明寺が予約してくれた宿は、観光地から少し離れた静かな温泉地。家族連れというよりも、熟年のご夫婦や若いカップルが多く見られる。 あたしたちも例外ではないと思われたのか、宿の受付で荷物を預ける際、あたしの事を「奥さま」と呼ぶスタッフ。...
ビターな二人

ビターな二人 17

幸のヘタな嘘で、俺と牧野の旅行が始まった。 「パパに任せる。」幸が言ったその言葉の意味は、「ちゃんと、ママと向き合って来い」という意味だろう。 だから、俺は決めた。俺が今まで封印してきた想いを、牧野に伝える。 今日の牧野...
ビターな二人

ビターな二人 16

結局、幸が言った『旅行に行きたい。』という我儘を完全に受け入れたあたしと道明寺は、それから2週間、旅行プランを練る事に時間を費やされた。 2泊3日の家族旅行。場所は東京から2時間半の観光地。道明寺が運転する車で行き、宿泊先も道明寺が...
ビターな二人

ビターな二人 15

天ぷら屋を出て、道明寺の車で幸の塾まで急いで迎えに行く。完全に話が途中のままのあたしたちには、気まずい雰囲気が流れている。 さっき、道明寺はなんて言っただろうか。確か、『相変わらず、…おまえが好きだ。おまえと籍を入れてパートナーにな...
ビターな二人

ビターな二人 14

幸が無事に退院した。ほんの少し残っていた夏休みもあっという間に終わり、あたしたちにまた、いつもの暮らしが戻ってきた。 はずなのに、ただ一つ、以前と違う事がある。それは、 『仕事何時に終わる?』あたしの携帯に頻繁に残される様にな...
ビターな二人

ビターな二人 13

幸が聞いた、どうして結婚しなかったのか?その事よりも、 新しい彼女がいる。という所が、ひっかかってしょうがない。 「彼女って何のことだよ。」 「大阪で会った人、彼女なんでしょ?」 「あ?」 大阪で会った人の中...
ビターな二人

ビターな二人 12

かすかな水音で目が覚めた。部屋は薄暗い。腕時計を見ると、どうやら一時間ほど眠っていたようだ。 音はバスルームから聞こえてきて、先に起きた牧野がシャワーでも浴びているのだろうか。 ふと、さっきまで考えていた事を思い出し、慌てて起...
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