セカンドミッション

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セカンドミッション 26

メープルのスイートに入っていくと、奥の部屋にあるソファに体育座りで膝を抱えて座る牧野の姿。 俺が部屋に入ってきたことにも気付いていないようで、一心に何かを読んでいる。近づいて見てみると、それは各社のスポーツ紙らしい。 俺と牧野...
セカンドミッション

セカンドミッション 25

牧野との電話を切ったあと、早速ババァから呼び出しがかかった。 コンコン返事を待たずに、ババァのオフィスに入ると、見知らぬ男がソファに座っていた。「失礼しました。」俺はそう言って部屋を出ようとすると、 「そのままで結構です。こち...
セカンドミッション

セカンドミッション 24

『氷の王子 お相手は高校の後輩』『帰国半年 初のスキャンダル』『高級車の中の熱いキス』 朝早く西田からオフィスに呼び出された俺の目の前には、各種新聞で一面を飾った俺のスキャンダル記事があった。 昨日の車での一部始終をすっぱ抜か...
セカンドミッション

セカンドミッション 23

牧野と付き合いだしてから1ヶ月。ラブラブな恋人期間を過ごせると思っていた俺は、完全にふて腐れていた。 お互い多忙な仕事に加え、久しぶりに会えたと思ってもF3や滋たちに邪魔をされる。二人きりで会いてぇと思ってるのは俺だけか。 そ...
セカンドミッション

セカンドミッション 22

かすかに遠くで聞こえる音に、意識が覚醒していく。体がいてぇ。いつものやわらかいベッドの感触ではなく、ゴツゴツした固い板に寝かされているようだ。 ん…………?牧野の声?そこで、俺はガバッと起き上がった。 そうだった。昨日、あれか...
セカンドミッション

セカンドミッション 21

態度も体も大きすぎるこの男が、声を押し殺して泣いている。 道明寺の涙を見たのは6年前のあの日以来。 思わずあたしは道明寺の頬に手を伸ばしていた。 「おまえとあのまま一緒にいれたら、俺らにだってこれぐれーのガキがいてもおか...
セカンドミッション

セカンドミッション 20

泣いたのなんていつぶりだろう…………。ああ、そうか、6年前あいつから別れを言われたあの日以来だな……。 優しく俺の背中を撫で続けてくれている牧野の温もりが気持ちくて、このままずっとこうしていたい。さっきまで苦しくて苦しくて堪らなかっ...
セカンドミッション

セカンドミッション 19

「そんなに買ってどうするのよっ。」 コンビニのかごいっぱいにアイスを買い込んだ俺と健太に、笑いながら牧野が言う。どんだけ買ったって大した金額になんてなんねーし、牧野が笑っていてくれればそれでいい。 あたしが出すと言ってきかない...
セカンドミッション

セカンドミッション 18

「マジか…………それはきついな……。」 俺の前で頭を抱える総二郎。 俺のオフィスにふらりと立ち寄ったこいつは、あきらから昨日の店でのドタバタを聞いたらしく、はじめはからかい気味に俺のことを冷やかしてたが、俺が牧野との別れ際に言...
セカンドミッション

セカンドミッション 17

「戻ってこないと思ったら二人して何やってんの?」 「司、それ、ある意味犯罪だから。」 うす暗い廊下の影で、ジタバタ暴れる牧野を強引に腕のなかに抱え込む俺の背後で、あいつらの声がした。振り向くと、そこには帰り支度を整えたやつらの...
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