シークレット

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シークレット 32(最終話)

あのテレビ会見から2ヶ月後。学園はすっかり平常運転へと戻りつつある。 俺も週に一度欠かさず学園を訪れ、理事長としての仕事をこなしている。 牧野との交際は順調だ。先週は、牧野の実家で夕飯もご馳走になった。結婚に向けて気持ちは確実...
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シークレット 31

ババァと別れたあと、牧野を最上階のプライベートルームへと連れて行った。 F4で集まるときに使うことはあっても、女をここに入れることはもちろん初めての事。 部屋に入るなり、牧野を壁に追い詰めて軽く唇を重ねると、抑えていたものが溢...
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シークレット 30

テレビ会見を行った2日後の週末、牧野とメープルのレストランでゆっくりと食事をした。デートらしい事をしたのはこれが初めてだ。 ワインを2杯ほど飲んで頬を赤くしている牧野。このあとプライベートルームへ連れていき、あれやこれや楽しめると思...
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シークレット 29

仕事が終わり自宅へ帰る途中、携帯が鳴った。画面を見ると、「お姉さん」と、ついこの間登録したばかりの名前。 「もしもし。」慌てて出ると、 「つくしちゃん。」と、落ち着いた声のお姉さん。 「はい。」 「つくしちゃん、今...
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シークレット 28

修学旅行から2週間。ようやく準備は整った。 今日、正式に英徳学園の校内規則を改正する文書を公表する。 校内恋愛に対する罰則の廃止はもちろん、寄付金額による生徒への優遇廃止や、成績以外での推薦を今後行わないなど、約8項目に及ぶ内...
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シークレット 27

自分でも分かる。あたしの身体も頭の中もトロトロに溶け出している事を。 道明寺の大きな手が、あたしの胸を包み込み、ゆっくりと揉んでいく。恥ずかしさに顔を横に向けると、それを追うようにしてまた唇が重なる。 修学旅行で、教師と理事長...
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シークレット 26

牧野たちと別れたあと、部屋へ戻ろうとホテルのロビーに入ったとき、ある事を思い出した。 「やべぇ。」小さく呟く。 さっき、牧野に貸したパーカーのポケットに、ホテルのカードキーが入ったままだったのだ。 もうあいつは部屋に戻っ...
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シークレット 25

聞き覚えのあるその声は、間違えるはずもない。 「っ!道明寺っ!」 日本にいるはずの道明寺がなぜここに?驚きのあまり、思わずいつもの呼び方で呼んでしまってから、ハッとして生徒の方を見ると、 生徒も道明寺を見て驚いた顔をした...
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シークレット 24

次の週、学園に行くと、『修学旅行の工程表』と書かれた資料を副園長から渡された。 「修学旅行か……。」 「はい。毎年、ハワイへ6日間の日程で行っております。理事長の時も行かれましたか?」 「ああ、たぶん、行ってたと思います...
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シークレット 23

食事も終わり、お姉さんが「つくしちゃん、私の車で家まで送っていくわ。」と言いながら立ち上がった。 「俺も車で来てるから、俺が送る。」 「司、ダメよ。誰かに見られたら……、」 時間もそれほど遅くはない。電車で帰ろうと思えば...
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