シークレット シークレット 22 学園が休みの土曜日。午後から街へ出て、久しぶりにゆっくり買い物をしていると、携帯が鳴った。 見たことのない番号。でも、なかなか鳴り止まない携帯を見つめ、恐る恐る通話ボタンを押すと、 「つくしちゃん?」と、聞き覚えのある声がした... 2021.02.16 シークレット
シークレット シークレット 21 姉ちゃんに、あの日、『牧野との交際はシークレットで。』と念を押された。 俺的には、全世界の奴らに公表したいほどオープンな付き合いを望んでいるが、牧野の事を考えると我慢するしかない。 理事長としてきちんと学園を立て直すこと、それ... 2021.02.12 シークレット
シークレット シークレット 20 今までの触れるだけのキスとは違う。ゆっくりと押し付け、牧野の唇の感触を味わう内に、初めは緊張から硬かった唇も徐々に柔らかくなってくる。 そうなると、簡単に止めれるはずもなく、牧野を引き寄せ、更に激しくなる。 「んっ、…道明寺、... 2021.02.10 シークレット
シークレット シークレット 19 「4年前、どうして俺と付き合う選択をしなかった?」 そう道明寺に聞かれて、一気にあたしの記憶があの頃に引き戻される。 「あの時は、……逃げたの。」 これが、あの頃のあたしの正直な気持ちだった。 「あんたが言ってくれ... 2021.02.09 シークレット
シークレット シークレット 18 恋愛禁止……、それを聞いたからって、揺らぐほどこの想いはそんなに小さくはない。 「ふざけんな。行くぞ。」俺はそう言って牧野の手を握り表通りへと向かう。 「道明寺っ。待ってよっ!」 待ち合わせのビル前に待機していた邸の車に... 2021.02.08 シークレット
シークレット シークレット 17 会社に戻りデスクにつくと、すぐに手帳を取り出し来週のスケジュールをチェックする。 火曜と金曜の夜なら7時にはオフィスを出れる。その時間なら牧野も仕事を終わらせて会えるだろう。 そして、次にパソコンを立ち上げ長期的なスケジュール... 2021.02.07 シークレット
シークレット シークレット 16 授業が終わり自分の部屋へ戻ると、あたしは椅子にペタンと座り込んだ。 英徳高校の教師には一人ひとり準備部屋といって小部屋が与えられている。 デスクと本棚、コピー機などを置けばもういっぱいの部屋だけど、大勢が揃う職員室よりは落ち着... 2021.02.06 シークレット
シークレット シークレット 15 4年後 「副社長、新しく手掛ける新事業の資料をお持ちしました。」 そう言って俺のデスクにパソコン用のデータメモリを置く西田。 「おう、サンキュー。」それを受け取って、俺は自分のパソコンへつなげる。 4年間のNY修行... 2021.02.04 シークレット
シークレット シークレット 14 「これから会えるか?」 そう聞く道明寺に、あたしは「うん。」と答えると、どうやらもう家の前まで来ていたようで、慌ててあたしは玄関を出た。 「少し歩こうぜ。」 いつもより道明寺の顔が暗く見えるのは気のせいだろうか。 ... 2021.02.02 シークレット
シークレット シークレット 13 大学を出て通りを見渡すと牧野が見えた。走って側まで行くと、そのままこいつの腕をとって大学とは反対方向へ歩き出す。 「ちょっと!道明寺、どういう事?」 「いいから、とりあえず付いて来い。」 そんな俺らの横に1台の車が近付い... 2021.02.01 シークレット