出来ない女と、しない男

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出来ない女と、しない男

出来ない女と、しない男 29

愛するということは、ここまで人をいとおしく想えることなんだと、俺は初めて知った。俺の腕の中で、しっとりと汗ばんだ体を縮こませ、情事の後の乱れた息を整えている牧野を見て俺はそう思う。 すげー細くて、すげー小さいのに、想像以上に柔らかい...
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出来ない女と、しない男 28

牧野が二泊三日の温泉旅行から帰ってくるのを首を長くして待っているはずだった俺に、タイミング悪く牧野とは入れ違いで出張が決まった。 場所は皮肉にも牧野と同じ京都。 「わりぃ。おまえと入れ違いで俺が出張になった。約束してた土日はあ...
出来ない女と、しない男

出来ない女と、しない男 27

恒例の『お見合い』は、メープルの喫茶ですることにしている。他のホテルを使うこともなく、レストランで食事をすることもない。 あくまで、『挨拶』程度だと割りきり、自分のテリトリーでお茶を一杯飲むだけ。一時間ぴったりで退席するのもいつもの...
出来ない女と、しない男

出来ない女と、しない男 26

牧野と想いが通じたあの日、全身が痺れるほどの甘いキスをした。このまま連れ去りたい、そう思う俺の欲望を欠き消したのは車のエンジン音だった。 大河原邸の前に止まる1台の車。それは、見間違えるはずもない、俺の専用車。中から西田が降りてきて...
出来ない女と、しない男

出来ない女と、しない男 25

なんだ?これはなんだ? 牧野に抱きつかれたと気づくまで、バカみたいに時間がかかった。 「ま、牧野?」 「ん?」 「どうした?」 「……なんとなく。」 抱きつたままそう話すこいつ。 なんとなく………...
出来ない女と、しない男

出来ない女と、しない男 24

突然現れたかと思ったら、何を言い出すこの人はっ。 『こいつと家でゆっくりするので。』この言葉で勘違いしない人なんているんだろうか。 案の定、周りの女性社員は興味津々で、あたしたち二人のことを交互に見比べたりなんてしている。そん...
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出来ない女と、しない男 23

管理課の飲み会が開かれている居酒屋に着くと、店員に2階の大広間まで案内された。大広間の閉められたふすまを開こうとしたその時、中から足元が少しふらついた中年のおやじが出てくる。確か、管理課の係長だったか。 俺の顔を見ても、何もなかった...
出来ない女と、しない男

出来ない女と、しない男 22

主役たちの挨拶のあと、管理部長の音頭で乾杯を終えると、あとはいつもの飲み会になる。 いつもはおとなしいビジネスマンたちも、徐々にお酒が入ってくるとお祭り騒ぎになるのは常々のこと。 あたしもウーロンハイを飲みながら、回りのテーブ...
出来ない女と、しない男

出来ない女と、しない男 21

久しぶりに参加する課の飲み会。いつもはほとんど顔を出さない飲み会も、今日は早い内から参加を決めていた。 なぜなら、管理課でお世話になった先輩が他部署へ移動することになり、送迎会も兼ねた飲み会だったからだ。 あたしが所属する栄養...
出来ない女と、しない男

出来ない女と、しない男 20

牧野と一緒に過ごすようになって1ヶ月。俺は生まれてはじめて試練に耐えている。 手を握ることだけは、強引に許してもらえたけれど、その先へと暴走しそうになる自分をなんとか必死に抑えている。 あいつを知れば知るほど……俺は牧野に惹か...
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