ビターな二人

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ビターな二人 17

幸のヘタな嘘で、俺と牧野の旅行が始まった。 「パパに任せる。」幸が言ったその言葉の意味は、「ちゃんと、ママと向き合って来い」という意味だろう。 だから、俺は決めた。俺が今まで封印してきた想いを、牧野に伝える。 今日の牧野...
ビターな二人

ビターな二人 16

結局、幸が言った『旅行に行きたい。』という我儘を完全に受け入れたあたしと道明寺は、それから2週間、旅行プランを練る事に時間を費やされた。 2泊3日の家族旅行。場所は東京から2時間半の観光地。道明寺が運転する車で行き、宿泊先も道明寺が...
ビターな二人

ビターな二人 15

天ぷら屋を出て、道明寺の車で幸の塾まで急いで迎えに行く。完全に話が途中のままのあたしたちには、気まずい雰囲気が流れている。 さっき、道明寺はなんて言っただろうか。確か、『相変わらず、…おまえが好きだ。おまえと籍を入れてパートナーにな...
ビターな二人

ビターな二人 14

幸が無事に退院した。ほんの少し残っていた夏休みもあっという間に終わり、あたしたちにまた、いつもの暮らしが戻ってきた。 はずなのに、ただ一つ、以前と違う事がある。それは、 『仕事何時に終わる?』あたしの携帯に頻繁に残される様にな...
ビターな二人

ビターな二人 13

幸が聞いた、どうして結婚しなかったのか?その事よりも、 新しい彼女がいる。という所が、ひっかかってしょうがない。 「彼女って何のことだよ。」 「大阪で会った人、彼女なんでしょ?」 「あ?」 大阪で会った人の中...
ビターな二人

ビターな二人 12

かすかな水音で目が覚めた。部屋は薄暗い。腕時計を見ると、どうやら一時間ほど眠っていたようだ。 音はバスルームから聞こえてきて、先に起きた牧野がシャワーでも浴びているのだろうか。 ふと、さっきまで考えていた事を思い出し、慌てて起...
ビターな二人

ビターな二人 11

ホテルを出て食事場所を探しながら2人で歩く。ハンバーガー?ラーメン?定食屋?身体は疲れているのに、気持ちはウキウキと高鳴る。こんな風に並んで歩くのは学生時代ぶりだ。 結局、俺たちが選んだのは小さなうどん屋。注文してから5分ほどで運ば...
ビターな二人

ビターな二人 10

次の日の朝6時、捜索が再開された。 幸の時計のGPSを頼りに、地上からの救助隊とヘリでの移送部隊が出動。それと同時に、山小屋で保護されていた3人の生徒も、自力で下山すべく出発した。 俺達が待つ病院は、この辺りでは一番大きな病院...
ビターな二人

ビターな二人 9

幸の無事が分かり、緊張が少しだけ解けた牧野を腕に閉じ込める。 すると、職員玄関から、「幸くんママー。」と、呼ぶ声がして、俺達は慌てて身体を離し玄関へと急いだ。 数分前に救急隊から、「救助後に運ばれる病院が決まった」と連絡が来た...
ビターな二人

ビターな二人 8

携帯に届いた幸からのメールを見て、口角があがる。 「えっ!携帯が繋がったの?!」牧野のその問いに俺は首を振る。 「道明寺、どういう事?ちゃんと説明して。」目を赤くした牧野が俺を見つめる。そんなこいつの頭をひと撫でしたあと俺は言...
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