惚れた弱み シーズン1 惚れた弱み 10 女の部屋に行くことが、こんなに幸せに感じるなんて今まで経験したこともなかった。 部屋のチャイムを鳴らすと、緊張した顔の彼女が出迎えてくれた。 そんな彼女の顔を見てクスッと笑うと、「なんで、笑うの?」と、上目遣いで睨む。 ... 2020.09.25 惚れた弱み シーズン1
惚れた弱み シーズン1 惚れた弱み 9 『夜、電話するね。』と言った彼女からの電話はまだない。 オフィスから邸に戻り、シャワーを浴びたあと自室のソファにごろりと横になる。 目を閉じると昨夜の飲み会が脳裏によぎる。 酒に酔って、トロンとした目で俺を見つめる彼女。... 2020.09.24 惚れた弱み シーズン1
惚れた弱み シーズン1 惚れた弱み 8 いつも二人が使っているアシスタント机が、飲み会のときもフル稼働。一樹くんが買い出ししてくれた飲み物やおつまみで机上はすっかり打ち上げ気分。 そこに彼が到着して、あたしたちは目が点になった。なぜなら、 「これ、どうしたのっ?!」... 2020.09.23 惚れた弱み シーズン1
惚れた弱み シーズン1 惚れた弱み 7 「先生〜、携帯鳴りましたよ〜。」 明日の締切に合わせて部屋で最後の仕上げをしていると、アシスタントのひろ子さんがあたしの携帯を指差して言った。 「あ、はいはい。後で見まーす。」 「またー、彼氏だったらどうするんですか。」... 2020.09.22 惚れた弱み シーズン1
惚れた弱み シーズン1 惚れた弱み 6 〈道明寺〉 彼女と付き合いだしてから、いつも読む雑誌や見るサイトも変化した。 漫画家という仕事はもちろん、出版業界についても少しは詳しくなった俺。 そんな時、ある雑誌で目に止まった写真がある。 『若き漫画家を育てる... 2020.09.21 惚れた弱み シーズン1
惚れた弱み シーズン1 惚れた弱み 5 〈道明寺〉 先週彼女にあった時、確か『締め切りが近い』と言ってたのを思い出し、ラインを打つ手を止めて窓の外に目を向ける。 きっとまた未読されるのがオチだろ。 そんな事を思っていると、突然手の中の携帯が短く鳴った。 ... 2020.09.20 惚れた弱み シーズン1
惚れた弱み シーズン1 惚れた弱み 4 彼女をソファに押し倒した俺は、そのまま首筋に顔を埋める。 すると、「ダメっ、ダメダメ!」と、思った以上に抵抗の嵐にあう。 不服そうに顔を上げた俺に、「あたし、さっきも言ったけど2日間お風呂に入ってないから!」と、堂々たる宣言。... 2020.09.19 惚れた弱み シーズン1
惚れた弱み シーズン1 惚れた弱み 3 部屋は2LDKで、ベッドルームに使っている部屋以外は作業部屋にしているらしい。アシスタント用のテーブルが2つと自分用のデスク。鉛筆やインクなど漫画家らしい物で溢れている。 小さなソファにはブランケットが掛けられていて、さっきまでここ... 2020.09.18 惚れた弱み シーズン1
惚れた弱み シーズン1 惚れた弱み 2 〈道明寺〉 付き合って1ヶ月。もっぱら俺らのデートはいつもの喫茶店。 彼女の仕事は漫画家だから、仕事に決まった時間はない。連載中の漫画を2つ抱えていて、大まかな原稿を彼女が書き、それをアシスタント2人と一緒に仕上げていく作業ら... 2020.09.17 惚れた弱み シーズン1
惚れた弱み シーズン1 惚れた弱み 1 〈道明寺〉 「俺と付き合わないか?」 口から溢れ出たその言葉に返事はなく、もう一度言う。 「付き合おう。仕事にも役に立つだろ。」 色気のない告白だと言うことは百も承知だけれど、今までの俺の人生、初めてのセリフだから... 2020.09.16 惚れた弱み シーズン1