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VOICE〜ボイス おまけ

3年後 「いよいよ、今日から本当の妹になるのね、つくしちゃん!」 そう言って、思いっきりあたしを抱きしめる椿さん。そう、今日からこの人があたしの本当の義姉になるのだ。 「姉ちゃん、つくしを離せ。苦しがってるだろ。」 ...
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VOICE〜ボイス 34(最終話)

ロスの早朝。さすが大都会だけあって、こんな早くから開いているカフェにも客が少なくない。 オープンテラスもあるこのカフェ。そのテラスには目もくれず、店の一番奥にあるテーブルについた俺は、店の若い店員と親しげに話す牧野をじっと見つめる。...
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VOICE〜ボイス 33

ロスへの出発の日。空港まで送ると牧野には言ってある。 ここ数日の牧野は想像以上に可愛かった。俺もロスに行くと言えば喜んでくれるだろうとは思ったが、俺と離れることにすげー寂しそうに、甘えてくるこいつが無茶苦茶レアで、真実を言わないまま...
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VOICE〜ボイス 32

ここ最近、牧野の様子がおかしかった。何かを考えている素振りで、俺といてもソワソワしてる。どうかしたのかと聞こうと思った矢先、 こいつの口からとんでもない言葉が飛び出した。「道明寺、……あたし留学する。」 思っても見なかった言葉...
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VOICE〜ボイス 31

1ヶ月なんてあっという間で、とうとう明日、出発の日。 西門さんが旅立つあたしのためにパーティーまで開いてくれて、出発前日まで慌ただしい毎日だった。 パーティーが終わって門限ギリギリに寮に帰って来たあたしと道明寺は、別れるのが名...
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VOICE〜ボイス 30

「道明寺、あのね、……あたし…………留学する。」 いつものように門限を過ぎたあと、共有スペースで仕事から帰ってきた道明寺にそう打ち明けた。 「あ?留学?」 「……うん。」 みるみる顔色が険しくなる道明寺に、前から留...
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VOICE〜ボイス 29

理事長に呼ばれて、緊張しながら理事長室へと行くと、そこには想像に反して穏やかな表情の理事長がいた。 「そこに座って。」指し示されたソファに座る。 さっきまで、同じベッドで道明寺と過ごしていたことを考えると、まともに理事長の顔が...
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VOICE〜ボイス 28

「道明寺、……あっち向いてよ。」 「やだ。」 「………それなら、少し離れて。」 「無理。」 昨夜、あたしたちは……外泊した。道明寺と一緒に一夜を過ごすことに、緊張と嬉しさと、その他もろもろの理由でなかなか寝かせて貰...
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VOICE〜ボイス 27

『道明寺の……好きにして。』 心底惚れてる女に、こんな台詞を言われて、我慢できるやつがいるんだろうか。 牧野の柔かい胸の先端が少しずつ固くなってきて、堪らずにそれを口に含むと、 「……ん……やっ……道明寺」と逃げるこいつ...
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VOICE〜ボイス 26

ジャー……室内に水音が響き渡る。 「先に入ってるから、あとで来て。」 あたしは道明寺にそう言って逃げるようにバスルームに入った。大きな鏡の前でペタンと座り込む。 あたしがお願いして、こんなホテルに来た。部屋も恥ずかしいか...
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