ライバルとなんて、恋しない ライバルとなんて、恋しない 30(最終話) 2日続いた雨が上がり、今日は快晴の空。 定時で退社したあたしは、千石バーのあるビルへと向かう。 1年前は週3で通っていたバーも、最近は2週間に一度行けばいい方。すっかり疎遠になってしまった。 その訳は、 3ヶ月後に... 2024.01.11 ライバルとなんて、恋しない
ライバルとなんて、恋しない ライバルとなんて、恋しない 29 それから1ヶ月後。 俺と牧野は空港にいた。 「牧野、」 「ん?」 「泣くなって。」 「だって…」 俺の隣にいる牧野は、さっきから鼻をグズグズさせて涙目だ。 その理由は…、 俺たちの前方にいる... 2024.01.07 ライバルとなんて、恋しない
ライバルとなんて、恋しない ライバルとなんて、恋しない 28 胸ポケットから電話を取り出すと牧野からだった。 この時間に俺がパーティーに出ているのは知っている。パーティーが終わったら2人で過ごそうと約束し、このホテルの近くにあるカフェで待たせていた。 そんな牧野からメールでもなく電話がか... 2023.12.30 ライバルとなんて、恋しない
ライバルとなんて、恋しない ライバルとなんて、恋しない 27 理不尽な噂は牧野の耳にも届いていたようだ。 「なんか、わりぃな。」 俺がそう言うと、 「本当に悪いと思ってんの?」 と、即答する俺の彼女。 「ああ、俺の耳に入ったら片っ端から否定してやるから。」 「でも... 2023.12.28 ライバルとなんて、恋しない
ライバルとなんて、恋しない ライバルとなんて、恋しない 26 付き合い始めてから1ヶ月。 お互いライバル会社に勤めているから基本仕事のことは話さないようにしている。 けれど俺も営業部を離れ、正式に『専務』という立場でババァの下に就くことが決まったので、それは牧野にも伝えた。 「専務... 2023.12.23 ライバルとなんて、恋しない
ライバルとなんて、恋しない ライバルとなんて、恋しない 25 牧野から『あんたが、好き』と言われ、全身の緊張が解けてタガが外れる。 店に誰も居ないことをいい事に、牧野の身体を引き寄せ俺の膝の上に乗せ濃厚なキス。 余裕がなくて、必死で、かっこ悪いのは百も承知だ。 けど、今この一瞬だけ... 2023.12.20 ライバルとなんて、恋しない
ライバルとなんて、恋しない ライバルとなんて、恋しない 24 遡ること2時間前。 俺は10日ぶりにNY出張から帰国した。 タマが出迎える邸に着いたのは20時過ぎ。 自室に行き、まずはバスタブに湯をはり、ゆっくりと身体を癒す。 そして、バスルームから出たあと、部屋のミニバーにあ... 2023.12.17 ライバルとなんて、恋しない
ライバルとなんて、恋しない ライバルとなんて、恋しない 23 道明寺から返信が無いまま10日がたった。 その間、少なくとも5回以上は電話をかけた。 忙しいのだろうか、タイミングが合わないのだろうか、色々自分に都合よく考えたけれど、結局未だに連絡が無いと言うことは、あたしと話したくないとい... 2023.12.15 ライバルとなんて、恋しない
ライバルとなんて、恋しない ライバルとなんて、恋しない 22 朝9時に出勤して、夜の19時に退社。 気が向けば千石バーによりお酒を少しだけ呑んでマンションに帰宅する。 そんな当たり前の日々がまた戻ってきた。 でも、ふと気が緩むと時々思い出す、あの人の笑った顔や香水の香り。 た... 2023.12.12 ライバルとなんて、恋しない
ライバルとなんて、恋しない ライバルとなんて、恋しない 21 仕事仲間との飲み会。 時間通りに店に着くと、 「こっちこっち!」と佐々木さんたちが手招きしてくれる。 でも、そこには道明寺の姿は無い。 あたしには必ず来いと言っておきながら、自分はまさか不参加? と思った瞬間... 2023.12.08 ライバルとなんて、恋しない