がんばるっ!
なんて、宣言したくせに、いざ道明寺の長い指があたしの中へ入ってくると、痛みと恥ずかしさで、思わず頭をブンブンと横に振る。
「痛いか?」
「…ん、う…」
声にならない声。
拒否したい気持ちと、受け入れたい気持ちが半々で、目に涙が溜まる。
それでも、道明寺の指はゆっくりと出入りして、何かを確かめるかのように触れる。
「牧野、」
「…ん?」
「もう少し我慢できるか?
ちゃんとしておかねーと、後でおまえが辛いから。」
道明寺があたしの目を見てそう言った。
その言葉に、身体から力が抜ける。
あたしって、どうしようもないバカ。
自分の事ばっかり考えて、こんな少しの痛みにもう無理かもなんて思ったり、恥ずかしくてまともに道明寺をみていなかったり、
それなのに、この人はずっと不安そうにあたしを見つめながら、優しく次の心配までしてくれている。
「道明寺、」
「どした?」
「…好き。」
「フッ……、ああ、俺も愛してる。」
身体から力が抜けると、さっきまであんなに苦しかった痛みが嘘のように消えていく。
逆に、あたしの中に出たり入ったりする長い指の感覚に、ムズムズと感じたことのない感覚に襲われる。
それを道明寺も感じたのか、
「そろそろ、挿れるぞ。」
と、掠れた声で言った後、大きく膝を割って入ってきた。
全部入りきるまでに数秒、その間にあたしの額には汗が薄っすらと滲んだ。
軽く道明寺が動くと、それと同時にあたしの身体もシンクロする。
「痛いか?」
道明寺にもう一度そう聞かれて、あたしは首を横に振る。
そして、
「道明寺は?」
と、おかしな質問をすると、
道明寺はクスッと笑った後、
「わりぃ、……めちゃくちゃ気持ちぃ。」
と、あたしをギュッと強く抱きしめた。
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俺の人生で、間違いなく最高の夜だった。
隣に眠る牧野の横顔を見ながら、俺は昨夜の事を思い出していた。
緊張と痛みでガチガチだった1回目の後、収まりが利かなくて、すぐに2回目に突入する鬼畜っぷり。
1回目よりはお互い余裕が出て、ゆっくり時間をかけて味わった。
声を必死に押し殺す牧野。
でも、それを聞きたい俺。
「牧野、声。」
「ん?」
「聞かせろって声。耐えんじゃーよ。」
その言葉と同時に、少しだけ強く突いてやる。
すると、
「あっ…ヤッ……」
と、念願の甘い声。
一度奥まで入ってしまえば、何度突いても俺の物を完璧にのみこんでくれる牧野の中。
あったかくて、ヌルヌルして、凹凸の刺激がまとわりつく。
「俺、……やべぇかも。」
急に口から漏れたその言葉に、牧野が目を開いて、
「何が?」
と、聞く。
「一日中、出来るかもしんねぇ。」
「…は?」
「一日中、おまえの中に入ってたい。」
自分でも自覚するほど変態まがいのこの発言に、牧野は目を大きく見開いて、
「バカっ、変態っ。」
と、俺の胸を押し返す。
「しょーがねーだろ。」
「んっ…」
「頭おかしくなるほど片想いしてた相手と、こんな事してるんだぜ。
変態にくらいならせろよ。」
そう言って、奥までゆっくりと俺の物を押し付けると、
あまりの快感に鳥肌が立った。
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それから、1週間後。
いつも通り俺たちは同僚として変わらない日々を送っていたはずなのに、
社内をある噂が流れ始めていた。
「道明寺司が結婚する。」

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ちょっとね、さらっとだけどね、やっぱりラブラブも書いておかないとね笑笑
もう少し、鬼畜な司を書いてみたいのですが、許される?
コメント