再会してから何度か唇を重ねてきたが、そのどれもが甘く痺れるような快感に襲われる。
どうして6年も我慢が出来たのかと、自分でも不思議に思うくらい一度重ねてしまうと離すことができないほど愛おしい。
いつもは俺の少し強引なキスに、逃げ腰で胸を押し返してくる牧野だが、今日はそんな仕草もなく、逆に俺の裸の胸に手を添えてくる。
その柔らかい感触になんとも言えない感情が沸き起こり、必死に抑えようとするが、その俺の努力も牧野の甘く漏れる声に粉々にされていく。
「…………ん…………うん……」
牧野の口内を舌で掻き回していき、溢れる唾液を飲み込んでいく。
どんなに深く舌で愛撫したって、
どうしたって、キスだけじゃ足りない。
もっとこいつに触れたい。
俺の全身がそう訴えている。
俺は牧野の体を持ち上げ、洗面台の上に座らせた。
これでさっきよりもだいぶ伸長差がなくなり顔が近くなった。
目は潤み、唇は赤く艶々と火照った牧野の表情。
これ以上はヤバイ。
そう俺の中で警告音が鳴り響くが、それに従うほど冷静ではない。
優しく牧野の頬を両手で挟み込みながら、
「おまえが欲しい。…………限界だ。」
そう呟く。それだけで気持ちは伝わるはず。
牧野が小さく頷いた。
それを合図に俺は再び牧野を腕の中に閉じ込めた。
そこからは情けねぇほど余裕がなかった俺。
バスルームの間接照明の中、1枚ずつ牧野の服を脱がしていく。
その間も少しでもこいつと触れていたい、そんな思いからキスを繰り返し愛撫していく。
徐々に露になる久しぶりに見る牧野の裸体に、急速に下半身に熱が集中するのがわかる。
洗面台の上に座らせた牧野のスカートの中に手を這わせ、柔らかな太ももを撫でていく。
そして、その奥の下着に手をかけようとしたとき、
「シャワーだけ浴びさせて。」
小さくこいつが呟いた。
正直、この状態でのお預けは辛い。
けど、久しぶりのこの状況に綺麗な体でしたいっつーのは俺も同じだ。
「りょーかい。」
俺はそれだけ言うと、洗面台の上から牧野を抱えあげてシャワールームに入り、シャワーヘッドから熱いお湯を出した。
「ちょっ!道明寺っ!服が濡れちゃう。」
上半身はブラだけを着け、下はスカート姿の牧野は慌ててシャワールームから出ようとするが、俺は左手で牧野を捕まえ、右手で自分のズボンのベルトに手をかけた。
「濡れるのが嫌なら脱げばいいだろ。」
そう言って、牧野を捕らえたまま俺はズボンを脱いでいく。
「次はおまえの番。俺が脱がしてやる。」
牧野のスカートのファスナーを下げると、
「やっ、道明寺っ!」
焦った声を出して俺を睨んでくる。
俺だって無理矢理するつもりなんかねえ。
けど、1分1秒でもおまえと離れたくねぇから。
「俺の側から離れんな。
…………愛してる牧野。」
6年ぶりに発した言葉。
俺の人生でおまえ以外に言ったことはねえ。
それなのに、
「…………ほんと、俺様なんだからっ。」
そう言って軽く俺の胸を叩いてくるこいつ。
でもその直後、牧野は逃げようとしてた体を俺の方に向かせ、俺の首に腕を絡ませてきた。
そして、背伸びをしながらゆっくりと俺にキスをした。
角度を変えながらキスを繰り返し、俺らは服を脱ぎ捨ててシャワーの下に入っていく。
俺は心から思った。
シャワーを浴びながらで良かったと。
なぜなら、もう二度と手に入らないと思ってたこいつに、こうして触れることが出来て、
どうしようもなく嬉しくて、
涙がとまらなかったから……。
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