セカンドミッション 10

セカンドミッション
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「ちょ、ちょ、ちょっと!道明寺っ!」
俺の腕のなかで暴れる女。
昔も今も変わらねぇ牧野の反応に笑みが漏れる。

「変わらねぇな、おまえは。」
そう言う俺に、

「あんたこそ、そーいうとこぜんっぜん変わってない!もうバカっ。」
そう言って上目使いに睨んでくるこいつ。

「ちょっと!子供の前でやめてよね。
あり得ないっ。じゃあね、部屋に入るからっ。」
そう小声で言って健太の手をとり、部屋に向かう牧野に、

「なぁ、いつでもいい。少し時間くれ!
飯でも行こうぜ。」俺が誘うと、

「今度ね!!」
あいつは軽くあしらいやがった。

部屋に戻って落ち着くと、久しぶりに牧野に触れた興奮が体中を駆け巡る。
そして、それと同時にもう一つの疑問が頭をよぎる。

長塚の存在だ。
ガキは弟の子供だってことはわかったが、どうして牧野が長塚の家にいるのか……。
長塚の女だと考えるのが一番話が通ることはわかっているが、それは認めたくねぇ。

もう一歩あいつに踏み込みたいと思う気持ちと、これ以上近づくとあいつの生活を壊すかもしれねえという気持ちが交差する。
そして、俺にはあいつに近づく資格があるのかと、自問自答する日々が続いた。

そんなある日、オフィスに類が訪ねてきた。
「おまえらはアポっつーもんを知らねぇのかよっ、たくっ。ここはカフェじゃねーんだから、フラッと立ち寄るなっつーの。」

「司、そんなこと言っていいの?
司のグルグルしてる頭を少しは治してあげようかと思ったのに……」
ソファにふんぞり返って、勝ち誇ったように言う類。

「てめー!これは天然だ。
治せるなら、既に治してんだよっ。」

「プハっ。違う違う。見た目じゃなくて、中身のこと。
司、今牧野のことで頭グルグルしてるでしょ?」

「紛らわしいんだよ、おまえの言いかたは。
…………で、なんだよ、牧野のことか?」

「んー、たぶん、司の知りたいことだと思うけど?司さー、牧野の働いてる法律事務所ってもう調べたの?」

「…………いや、そこまではしてねぇよ。」

「だと思った。調べるのが怖い?
…………牧野はね、今、長塚法律事務所ではたらいてるよ。そして、今住んでる司のとなりのマンションは、2年前、長塚法律事務所に就職したときに、長塚弁護士から借りたものらしいよ。
まぁ、社宅みたいなもの?
だけど、他の弁護士は社宅なんて与えられてないから、何か特別な理由があったんだろうけどね。」

「ちょ、ちょっと待て、類。
なんで、おまえ、俺と牧野が隣同士だって知ってんだよっ。」

「ん?俺は司と牧野が別れたあとも牧野のことは陰ながら見守ってきたから。

どうせ、司は牧野の事に触れるのが怖くて、考えないようにしてきたんだろ?
でも、日本に帰国した司が、あの部屋に入居したのはすごく驚いた。
偶然?なんか、色々あり得ない力が働いて二人は再会したような気もするんだけど……。」

「……なんだよ、あり得ない力って……。」

「それはまだわかんない。
偶然にしては出来過ぎてるし、

でも、司と牧野なら有り得ない話でも無さそうな…」

そう言って、おもむろに立ち上がり手をヒラヒラさせて、オフィスを出ていく類。

完全に言いたいことだけ言ってきやがった。
ますますグルグルしてる俺の頭をどーにかしろよっ!

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