俺の彼女 12

俺の彼女

牧野と3日ぶりに会いその体に触れると、安心感と同時に抑えてた欲望も溢れ出してくるが、
公園という場所では、これ以上深くすることも出来ず、欲望を抑えたまま軽いキスを繰り返す。

ようやく離した唇で、
「牧野……」
と名前を呼んだとき、
牧野の体から携帯の着信音が聞こえだした。

ポケットから携帯を取り出して画面を見た牧野は、
「ママから。」
と小さく呟き俺の顔を見る。

「出ろよ。」

「うん。」

そう言って携帯を耳に当てた牧野は、
「……うん、分かってる。……今日は帰るから。
……うん…………うん…………じゃあ、あとでね。」
と返事をしたあと電話を切った。

「母親、なんだって?」

「今日は帰ってくるのかって。」

「なんて返事した?」

分かっていながらそう聞く俺に、
「帰るって言った。」
と当たり前のように答えるこいつ。

そんな牧野をじっと見つめながら言ってやる。
「俺と3日ぶりに会ったのに、これで終わりかよ。」

「……え?」

「こんなお預け状態でさよならか?」

「…………。」

「場所変えて、この続きしようぜ。」

「……っ!」

俺が発した言葉の意味をようやく理解したのか、みるみるうちに顔を赤くするこいつに、今日は3日間俺を放っておいた罰として、更に追い討ちをかけてやる。

「俺との時間もちゃんと考えろよ。
こんな状態で帰れねぇっつーの。」

そう言って外壁に座る牧野の両膝を割り、俺の体を密着させる。
正直言うと、もうすでに反応仕掛けてる下半身をこれ以上刺激すると俺自身が辛い。
でも、この鈍感女にはこれぐらいしてやらねーと伝わらねぇ。

すると、いつもにも増して攻撃的な俺に、案の定すぐにテンパる牧野は、

「道明寺っ、待って!バカっ、こんなところで何してんのよっ。
それ以上近付いたら大声だすからねっ!」
と、俺を犯罪者扱いしやがる。

その必死な顔がめちゃくちゃ堪んなくて、そんなこいつに思わずクスッと笑いが漏れた俺に、

「……なに笑ってんのよ。」
と、睨む牧野。

「俺は犯罪者かよ。」

「そうじゃないけど……、」

「そんなに嫌か?俺とこういうことするの。」

自分でもずるい質問だってことは分かってるけど、こいつの気持ちをちゃんと知っておきたい。

「牧野、」

「……ごめん。」

「なんで謝る?」

「あたし、いつも言葉にしないから、あんたに誤解させてるかもしれないけど、……でも、ちゃんと考えてるから、道明寺とのこと。
……嫌じゃないよ……嫌なんかあるはずない。」

そう言って、牧野は辺りをキョロキョロと確認したあと、照れながらもゆっくり俺にキスをした。

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