総務課の牧野さん 37

総務課の牧野さん

3週間ぶりにこいつに触れて、肉体的にも精神的にも満ち足りた時間を過ごしたあと、二人でベッドでまどろんでいると、携帯の音が部屋に鳴り響いた。

「誰だろ、こんな時間に。」
そう言って携帯に手を伸ばすこいつ。
時計の針は10時少し前。

着信画面を確認した牧野は、少しだけ迷ったあと携帯をまたベッド脇のテーブルに置いた。

「出ねーの?」

「……うん、……」
そう返事した矢先にまた鳴り出す携帯。

「出ろよ。」

「…………。」
何も言わねぇ牧野の態度が気になる。

「俺がいると、出れねー相手か?」

「はぁ!?」

「なら出ろ。」
俺のその言葉に、
「…………もしもし?」
と、電話に出たこいつ。

「……うん、……寝てたの。
うん、…………進からは電話きたよ。
…………うん、わかった。
パパもママも気を付けて来てね。
おやすみー。」

牧野が話す会話を聞くと、どうやら親からの電話しい。
手短に会話を終えて電話を切った牧野が、
「もうっ、やだっ!」
と叫んで突然布団にもぐり込む。

「牧野?…………おいっ、」

呼び掛けても応答なし。

「牧野?」
もう一度呼んで、もぐったままのこいつを無理矢理布団から引っ張り出して見ると、顔がゆでダコ状態。

「牧野?なんでおまえ赤いの?」
俺がそう聞くと、相変わらず無自覚に可愛いことを言いやがる。

「だって!こんな男の人と裸でいるときに、ママと話するなんて、…………もう……死にそう。」

プッ……確かに、少し前まで繋がってた俺たちは、二人とも下着すら身に付けていない裸の状態。
見えるはずねーのに、それを恥ずかしがってたのかと思うとめちゃくちゃかわいい。

「いーじゃん。別にわりぃことしてる訳じゃねーだろ。」

「そうだけど……」

「してる最中じゃなくてよかったな。」

「バカっ!」

「プッ……親がこっちに出てくるのか?」

「ん。進の結納が来月にあるから。」

「ふーん。…………挨拶でもしとくか?」

「…………誰に?」

「おまえの親に」

「…………誰が?」
全く話が飲み込めていないこいつにきちんと分からせてやる。

「だから、俺がおまえの親に、真剣に付き合ってるって挨拶しといた方がいいだろ。」

「…………。」

俺の腕枕に頭をちょこんと乗せて固まったままの牧野。
しばらく沈黙の後、

「わざわざ、挨拶なんていいよ。」
そう小さく呟いた。

「せっかく来るんだから、挨拶ぐらいさせろよ。」

「いいって。時間もないだろうし。」

「時間は合わせる。」

「……ほんと、無理しないで。
別に……結婚するわけじゃないんだから親に挨拶なんて……」
そのまま続けようとするこいつの言葉を、遮るように言ってやる。

「するつもりだ。」

「…………え?」

「俺はおまえと結婚するつもりだ。
…………おまえは違うのかよ。」

腕枕を外し、牧野を上から見つめてやる。

「…………。」

「牧野。」

「……違わないけど、……結婚ってまだ考えてなかったし、……あたしたちが……出来るのかな。」

こいつの言いたいことは分かる。
不安にさせてることも自覚してる。
たぶん、俺たちの結婚は一筋縄ではいかねーかもしれない。
けど、…………こいつとしか考えらんねぇから。

「大丈夫だ。
……俺も焦ってる訳じゃねーけど、機会があれば挨拶ぐらいさせろ。」

「……うん。」
小さく頷いた牧野が、俺の胸に顔を埋めてくる。

愛おしい。

今まで結婚なんて遠い世界の話だと思っていたのに、こいつとなら自然にそんな未来が描かれる。
このまま付き合いが深くなり、お互いの家族と打ち解けあい、結婚して、子供が出来て……

「なぁ、手っ取り早い方法でいくのもいいかもな。」

「はぁ?」

「いろんな道順をすっ飛ばして、結婚するか?」

俺はそう言ってベッドの上で再び牧野を組み敷く。
だいぶ休憩したから、もうそろそろいいよな?

こいつの足を開かせて、さっきまで奥深く俺のものを挿れていたそこに指をはわす。
まだ、そこはしっとりと濡れていて、すぐにでも俺を受け入れてくれるはず。

性急すぎるのは分かっているけど、今は俺の言葉の意味を分からせたい。

熱く硬くなった俺のものをそのままそこに擦り付けると、簡単に中に飲み込まれていく。
先端だけ沈めたとはいえ、ゴムをしないで事に及ぶのは初めて。
最後までするつもりはねぇけど、あまりの気持ちよさに声が漏れる。

「うっ…………」

「道明寺…………つけないの?」

「今、つける。
…………少しだけ、このままで……。
んっ…………すげー気持ちぃ。
このまま最後までしてガキでも作るか?」
その俺の言葉に、すぐにジタバタ暴れだすこいつ。

「バカっはーやーく、抜いてっ!」

「動かすなって、イキそうになる。」

「ダーメっ。んっ……や……」

いつもより中の温かさと凹凸を感じやすくなってる分、刺激が強すぎる。
ダメだと分かっていても、腰の律動を止められない。

結局、その後すぐに牧野のパンチが炸裂して、ゴムを装着してからの仕切り直しになったけど、
俺はふと考える。

俺たちの結婚の第一関門はこいつかもしれねぇ。

慎重派のこいつには、時間をかけて言い聞かせねーと、すぐには結婚するなんて言わねぇはず。
外堀を埋めていくのと同時に、これからはこいつに結婚を意識させる必要がありそうだ。

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