自分でも分かる。
あたしの身体も頭の中もトロトロに溶け出している事を。
道明寺の大きな手が、あたしの胸を包み込み、ゆっくりと揉んでいく。
恥ずかしさに顔を横に向けると、それを追うようにしてまた唇が重なる。
修学旅行で、
教師と理事長が、
自由時間とはいえ、
これ以上、してはいいことでは無い。
けど、……止められそうにない。
きっと、あたしも我慢していたんだ。
道明寺とこうなる事を欲していた。
道明寺があたしの顔を覗き込む。
自分の顔が火照っているのが分かる。
きっと、今のあたしは誰にも見せられないほど恥ずかしい顔をしているはず。
「…道明寺。」
「ん?」
「恥ずかしいから、あんまり見ないで。」
そんなお願いはあっさり否定され、
「…全部見てぇに決まってんじゃん。」
道明寺はそう言うと、あたしの身体を持ち上げベッドまで運んだ。
もうすぐ夕方とはいえ、まだハワイの熱い日差しが部屋に注ぎ込んでいる。
水着を脱がされ、シーツに包まってみても、この明るさでは到底隠すことも出来ない。
何も身につけていないこんな状況になっても、確認せずにはいられなくて、
「あのね、道明寺。」
と、呟く。
「ん?」
「そのぉ、…これ以上、もっと、色々する?」
「あ?」
「いや、だからー、最後まで、するのかなぁーと思って。」
全部脱がされたあとにこんな事を聞くなんてバカかと笑われるだろうけど、あまりに突然過ぎて色々準備が出来ていない。
「イヤなのか?」
「や、やじゃないよ。でも、ここでこうなるって思ってなかったから…、初めてだから、うまく出来る自信はないよあたし。」
すると、ふっと笑った道明寺が、
「それは、お互い様だろ。」
と言ったあと、
「この状況で、おまえに服を着せてやれるほど俺は優しくねぇ。
イヤなら、殴るなり蹴るなり自由にしろ。
そうじゃなければ、俺は最後まで、おまえとしたい。」
と言って熱っぽい視線であたしを見つめる。
色々考えてるのがアホらしく思えるほど熱い視線。
恥ずかしいとか、初めてだからとか、もうそんなのどうでも良くて、
最後には、
「……あたしもしたい。」
と、呟いて、その直後に唇を激しく塞がれた。
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牧野の身体のどこもかしこも、柔らかくて…甘い。
牧野の中に指を挿れると、その狭さと絡みつく愛液に、予想しただけで果てそうになるほど。
財布に潜ませてあるゴムは一つだけ。
もしも途中で牧野が嫌がれば、どんな状態でも即やめる覚悟はできている。
「痛かったら言えよ。」
「ん、頑張る。」
「バカ、頑張んなくていい。
二人で気持ちよくなりてぇのに、おまえだけ辛かったら意味ねーだろ。」
硬くなった物を牧野の入り口に押し当てると、抵抗なく呑み込まれていく。
このまま全部いけるか?と思ったけれど、そう簡単に許してもらえるはずもなく、途中で牧野の顔が苦しそうに歪む。
「大丈夫か?」
「…ん、…大丈夫。」
固くなっている身体をほぐすように、髪に触れ、手を絡め、キスをしているうちに、少しずつ俺の物が沈み込んでいく。
全部入りきった時には、お互いしっとりと汗ばんでいた。
俺は肩にかけてあったシーツを剥ぎ取り、身体を起こし、俺達が繋がっている部分に視線を移す。
ヤバい…。
視覚的なエロさと、包み込まれている感覚的な快楽に、どうにかなりそうだ。
脳みそがとろけだして来る前に……、
そんな事を思いながら、俺はゆっくりと腰を動かし始めた。
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