無敵 15

無敵

家に戻ると、リビングで待っていた牧野が、
「お酒飲んでるから長湯はしないでね。」
と、着替えを俺に渡し、風呂場に案内する。

「記憶が繋がったお祝いに進と一緒に入る?」

「あ?冗談はやめろ。」

「あはははー」

笑う牧野の手を掴み、家族が聞いていないのを確認して言う。

「おまえとなら入ってもいいぞ。」

「はぁ?バカじゃないのっ!」

逃げるように戻っていく牧野を見ながら、マジで俺はバカか…と自然と笑っちまう。



俺が風呂からあがったあと牧野の部屋で待っていると、牧野も風呂上がりの赤い頬をして部屋に入ってきた。

ベッドの横に、布団がひと組敷かれている。

「あたしのベッドじゃ足がはみ出ちゃうから、道明寺はこっちね。」
と、布団を指して言う。

普通サイズのベッドじゃ、確かに足が伸ばせなくて窮屈だ。

「何度も泊まってたのか俺は。」

「うーん、たまーにね。
実家に来るとパパに呑まされて結局泊まることになるの。
だから、ママが道明寺用にって大きい布団も用意してくれて。」

そう言いながら、牧野はベッドに横になる。

「別々に寝るのかよ。」

「そう…だけど?」

「いつも?」

「ここは実家だからねっ。
すぐ隣の部屋に進も寝てるから、おとなしく寝るっ!」

声を潜めてそう言う牧野は、電気をパチパチと消し、あっという間にベッドに潜り込む。

確かに実家でどうこうしようとは思ってねーけど、1日一緒にいてキスさえもしてねーんだぞ。と、不満も言いたくなる。

月明かりが差し込む部屋で仕方なく俺も布団に入り目を閉じる。
決して居心地良いとは言えねぇけど、こういうのも悪くない。いや、むしろ家族の雰囲気が俺を落ち着かせる。

黙ったまましばらくすると、
「道明寺、寝た?」
と、牧野の声。

「寝てねえ。」

「あのさ、」

「ん?」

「……。」

何も言わねぇ牧野に、
「どうした?」
と、聞こうとした時、

突然牧野が俺の布団の中に入り込んできた。

「牧野?」

「寒いから。」

そう言って俺の背中にぴったりくっつくこいつ。

「……、おまえなぁ、さっき自分で言った事忘れたのかよ。」

「ん?」

「実家でこういう事しちゃ、いけねぇんじゃねーの?」

すると、しばらく黙ったままだった牧野が言う。

「だって、……やっぱり文句言いたくなって。」

「文句?」

「ん。」

背中にぴったりくっついた牧野の吐息が首筋にかかり、ドクンと胸がなる。

「なんで進なのよ。」

「ん?」

「なんで、あたしの事思い出さないのよバカ。」

「文句ってそれか?」

「……あたしの事は、いつ思い出すの」

そんな可愛い文句あるかよ……。
心臓が痛てぇ。
ドキドキしすぎだろ俺。

その時、背中から牧野が離れる気配がして、俺も一気に振り向き体勢を変える。

布団から出ようとするこいつの身体を逃さないように全身で包み込む。

「道明寺っ。」

「しっ!聞こえるぞ。」

「離し…て…」

「それ以上喋ったらキスする。」

「どうみょう……」

有言実行。
牧野の身体を下にして、密着したままキスをする。

酒と、この状況と、抑えてた欲望と、
全部が重なって、普通のキスで済むはずがない。
自分でも苦笑するほどエロいキス。

声を潜めていても、クチュクチュとやらしい音が部屋に響き、下半身に熱がこもる。

堪らずに服の中へ手を滑り込ませると、さすがにイヤイヤと抵抗する牧野だが、もうすでに手は胸の膨らみをとらえ、その柔らかさに抑えが効かねぇ。

服を胸の上まで捲くしあげると、暗闇の中でもはっきり分かる綺麗な胸。吸い寄せられるようにそこに口を付けようとしたその時、

トントントン……と階段をあがり、隣の部屋に入っていく人の気配がした。

一瞬動きを止めた俺に、
「道明寺っ、もうダメ。
隣に進もいるし、この部屋の下はママたちがいるから。」
と、困ったような顔で言う。

分かってる。
何度も言うが、実家でどうこうしようとは思ってねーんだよ俺だって。

ただ、このまま長くは待てねぇ。

「牧野、」

「ん?」

「限界だって事は覚えておけよ。」

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