小話 (総二郎とつくし)

小話

おっ、面白いもんみーっけ。

茶会の打ち合わせが終わったあと、久々に街をふらついていたら、視線の先に面白いもんを見つけた。

『男2人にナンパされてる牧野。』

男たちの慣れた手付きと声掛けは、明らかに業者の匂いがプンプンする。
牧野みたいなウブな学生を食い物にして働かせるつもりなのか。

ゆっくり奴らに近づくと、
「学生?可愛い顔してるね。
綺麗なドレスと流行りのメイクして、お金稼がない?」
なんて、口説いてやがる。

完全無視で通り過ぎようとする牧野だが、しつこく声をかけ、行く手を遮る男たち。

「時間ないので。」
そう言って振切ろうとする牧野の腕を男が掴んだ瞬間、俺の中の何かがブチッと切れた。

「おいっ!」

「…西門さん?」

「その手、離してやってくれねぇ?」

男たちに凄んで言ってやると慌てて牧野から離れる奴ら。

「俺の女に何か用か?」

「い、いえっ。」

「つくし、こいつらに何かされたか?」

「……だい、じょーぶ。」

ブッ…咄嗟のカップル芝居にガチガチ緊張してる牧野。そんなこいつをもう少しからかいたくなった俺は、牧野の背後に回り、後ろから抱きしめる。

「今からこいつとデートなんだけど、まだ何か話ある?」

「いえ、大丈夫っす。」

「オーケー、じゃあ、君たちはシッシ。」

男たちがペコリと頭を下げて逃げていく。
完全に視界から消えたところで、腕の中の牧野が言った。

「西門さん、離れてよ。」

「助けてやったのに、なんだよその不服そうな言い方は。」

「だって、別にこんなにくっつかなくてもいいでしょ。」

「だな。確かに。けどよ、」

「な、なに?」

「やべぇ。1ミリも何も感じねぇ。」

「…同じく。」

「でも、これ司に見られたら確実に殺されるな。」

二人してウンウンと頷きながら離れる俺達。

そんな噂の司と言えば、愛しい彼女を置いてNYに修行の身。
1年に数回しか会えないこのちんちくりんの牧野を、遠い地で溺愛してるバカなやつ。

今のうちにバレないように女遊びでもしりゃーいいのに、相変わらず牧野一筋で愛を貫き通してる司は俺からしたら天然記念物もいいところ。

「牧野、美味しい茶菓子でもおごってやるか?」

「えっ、本当?」

すげぇ嬉しそうな顔で食いつく牧野を見て思う。
しょーがねぇな、ダチの大事な女だから守ってやるしかねーだろ。

FIN

原作者の神尾葉子さんのツイッターに、総二郎とつくしの「落書き」という名の神イラストがあげられています。それを元に小話を書いてみました。短いですが、この二人ならこんな感じかなーと笑

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