VOICE〜ボイス 10

VOICE〜ボイス

俺らは今、二人仲良く……立たされている。
ここは、理事長室。
目の前には理事長こと、ババァの姿。

牧野の部屋でこれから甘い時間が始まると思った矢先、部屋をノックしたのは警備の男たちだった。
そして、そいつらに連れてこられたのは、ここ。

「昨夜、時間外にあなたが女子寮に入るのを監視カメラがとらえています。
そして、入った部屋は牧野さん、あなたの部屋。
どういうことか、説明してください。」

そう言って俺と牧野を見るババァ。

「説明も何も、そのままだ。」
不貞腐れてそう言う俺に、

「では、その事実を認めるということね?」
と聞くババァ。

「おう。」

「牧野さんも?」

「……はい。」

「わかりました。
では、二人には一応決まりですのでそれ相応の処分を受けてもらいます。」

「処分?」

寮に入ったのは牧野がいるからで、ここの秩序や決まりを確認したこともなかった俺。

「今日から10日間、あなたたちの門限は7時。どんな理由も認めません。
それと、今回はペナルティ1回。3回目には停学処分となります、分かったわね?」

「…………。」
「…………。」
黙る俺と、すげー怒った顔で睨んでくる牧野。
悪かったよ。
知らなかったんだよ。
寮に監視カメラがあることも、こんな罰則があることも。

そんな俺たちに、ババァが突然とんでもないことを言ってきた。

「理事長としての話はこれで終わり。
ここからは司の母親として話すわ牧野さん。
バカな息子に付き合わされてあなたも大変ね。
今回の件もあなたが了承してやったとは思えないわ。
でもね、いくら寮だからといってあんな時間にこの年齢の男を部屋に入れるのは危険よ。
昨夜あなたたちに何があったかは聞かないけれど、優秀なあなたが学生で妊娠するなんてことにならないように気を付けて。」

黙って聞いてりゃ、俺たちのプライベートに首を突っ込みすぎだろっ。
いくら母親だからって、心配するところがズレている。
そう怒鳴ってやろうと思った瞬間、俺より先に牧野が口を開いた。

「お言葉ですが、…………
まずは理事長、今回の件は、私にも責任があります。
ですので、反省して罰則も受けます。
ですが、道明寺にはもう1つ罰則を課してください。
昨日割ったカップやグラスの代金を弁償することと、同じものを用意させること。
こいつにとっては簡単なことかもしれませんけど、自分でやったことは自分で尻拭いさせてください。」

尻拭い……おまえその言葉使いどうにかしろよ。
ババァも笑いを堪えてやがる。

「そして、ここからは道明寺のお母様に言います。
あたしと道明寺の仲を誤解されているようですが、昨夜はお母様が心配しているようなことは一切ありません。
あたしたちは以前はお付き合いしていた時期もありましたけど、今は仲のよい友達です。
眠れない友達に温かい牛乳を飲ませてあげようとしただけで、それ以上の深い意味はありません。

そんな牧野の言葉を聞いて、

「ふざけんな。
何が友達だよっ。俺はそんな風に思ったことはねーよ。」
そう言うと、

「ふざけてなんてないけど?
何か間違ったこと言ったかなあたし。」

「俺はおまえと別れた覚えもねーし、そんな気も更々ねーよ。」

「はぁ?
NYに会いにいったあたしに友達だって言ったのはどこのどいつ?
金髪の彼女に二股がバレるのが怖かったんでしょ!」

「あ?
おまえまさか、…………マジかよ。
あのときのこと、誤解してんのか?」

「誤解?
そんな言葉であたしをごまかそうとしても無駄。
あの子に振られたの?
だから日本に帰ってきたの?
それで、あたしとよりを戻そうと?
バカにしないでっ。
あたしはあんたみたいにコロコロ相手を変えて恋愛するような男なんてごめんよっ。
まったく、親の顔が見てみたいわっ!」

その言葉に、ぶほぉっと吹き出すババァ。

「親の顔なら見てるだろーが。」

「えっ、あっ、ごめんなさいっ!
そういう意味で言ったんじゃなくて!
とにかく、あたしたちは意見の相違というか、性格の不一致と言うか……、理事長が心配するような関係には戻らないのでご心配なくっ。」

そう言い捨てて、俺を置いて出ていく牧野。
それを追いかけようとする俺に、

「ずいぶんと嫌われたようね。
私から誤解を解いておきましょうか?」
そう聞くババァ。

「俺がする。
それじゃねーと、意味ねーから俺もあいつも。」
それだけ言って、部屋を出た。

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